MAROC 2
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FEZ
2007/06/02
6時半に起き、7時に朝食を取った。
ボーイさんが「ガイドするよ」としつこく話しかけてくる。
困っていると、他のボーイさんが止めに入ってくれた。
この国では、しつこく話しかけられて困っていると、他の人が「やめなさい」と止めてくれる。

8時半にホテルを出、警官や掃除をしている男の子に道を聞きながら、それでも迷いながら、ブージュルード門に到着。
門をくぐったカフェのお茶は、グラスがべたべたしていた。
スークに入るのに少しびびってしまい、取りあえずダールバトハ博物館へ。
静かで美しい中庭にほっとした。

ブージュルード門からスークへ。
肉、野菜、香辛料、絨毯、衣類、スリッパ、ありとあらゆる物が売っている。
肉屋は鳥がそのまま売っていて、羊や馬やラクダの頭が誇らしげにディスプレイされていた。
「食べられちゃうんだ」。いま横で荷車を引いて歩いている馬も。。。
何とも。。。人間とは残酷な生き物だと思い、自分を振り返り悲しくなった。
子猫達にご飯をあげている人を見ると「あーー、よかった」とほっとしたり、
人類と動物の様々な関係を目の当たりにした。
「モスクはこっちだよ」「何処に行きたいの?」至る所で投げかけられる言葉は、
親切なのか騙そうとしているのか分からない。分からないので無視する。
道だか分からない程狭い道。迷路のように入り組み、人とすれ違うのもやっとという感じ。
何処に向かうのかも分からず、立ち止まる事もできず、怖い怖いと思いながら歩を進める。
途中、本当に迷ってしまい、地元の女性に現在居る場所を地図を見せながら聞くが、分からない。
仕方なくモスクの方向だけ聞いて、迷路の中を再び歩き始めた。



モスクは外壁から中が見えなかった。だから見つからなかったのだ。
周りをぐるっとして、広場に出た。
広場に居る人、全ての人が私に向かって話しかけて来る。。
もーー疲れる。お茶でも飲もうと、観光客で賑わうカフェを見つけて入るも、またモロッコ人のトーク。
疲れた。。。新市街に戻る事にし、プチタクシーに乗った。
モロッコの女性2人が同乗した。「お金はどうなるんだろう?」と思っても、聞く術がないので払った。
踏んだり蹴ったり。

土曜日の新市街はがらんとしていた。
表にメニューの書かれた看板のあるレストランに入る。
店内で食事しよう扉を開けると、ブラックミラーで隠されたその中で、モロッコ人達がお酒を飲んでいた。
怪しくて怖い雰囲気に足がすくみ、表で食べる事にした。
チキンとレモンのタジンを注文した。
ハエがブンブン集って来て、「モロッコはハエもしつこい」と思った。

食事を終え、レストランの側のカフェレジェンシーでコーラを飲んだ。
「これを飲んだらホテルに戻ろう。少し早いけど。。。」
明日はもっと頑張らなければと思い、マラケシュは大丈夫なのか?と不安になった。
強くならなければと思う。
FEZ
2007/06/03
6時半に起きて7時半に朝食を取り、絵日記に色を付けて9時にホテルを出た。
プチタクシーでブージュルード門に向かう。
昨日はびくついてオロオロしっぱなしだったから
今日はオロオロしないって決めた。「ジャポン」と聞かれても無視。
見方を変えれば怖かった街もそんなに怖くなくなるのだと思い込み、
ぐんぐん歩いた。
革職人のスークまで来てUターン。歩き疲れたのでレストランで休む。
このレストラン(ダールサーダ)、内装が素晴らしかった。
高い吹き抜けの天井と、凝った細工のタイルや彫刻、壁に描かれた絵。お見事。
コーラを飲み、その後ハリラを頼むが「ない」と言われ、サラダを頼んだ。
味が合わず、、、と言うか、まずくてほとんど食べられなかった。



スーク内は先程よりもずっと混んでいた。
狭い狭い路地を、大きな大きな荷物を背負い歩く馬やロバ、食べ物に群がるハエ、
人に踏まれないよう必死に身を隠す生まれたばかりの子猫達。。
もう、ここは何だろう? めちゃめちゃだ。

賑やかなスークに疲れ、ダールバトハ博物館へ。
お気に入りのベンチに座り、カメラのフィルムを換えた。
この博物館、展示品は何があるのか分からないのだけど、
広くて丁寧に手入れされた中庭と、それを囲む四角い回廊が、
静かで穏やかな空気を漂わせ、
誰にも邪魔されず一人の時間を楽しむ事ができ、気に入っていた。

モロッコに入って6日目。体力的にも精神的にも疲れがピークに達し、
今朝から熱っぽかった。
「ちゃんとご飯を食べないと倒れちゃう」と思い、
隣のバトハホテルのレストランでピザを食べた。

新市街へ戻るプチタクシーの運転手さんはいい人だった。
英語と仏語でゆっくり街の説明をしてくれた。



お気に入りのカフェレジェンシーでモロカンティーを、砂糖は少なめで。
銀のポットと可愛らしいグラスが、
銀の細かな細工の施してあるトレイに乗って出て来た。
とても美味しく、楽しい時を過ごした。

ホテルに戻り、絵日記を描き、風邪薬を飲んでベッドへ。
なかなか寝付けず、3時間程粘ったあげく、薬を飲んだ。
身体中が火照って嫌な予感。。。熱が出ないといいけど。。。
FEZ ~ MARRAKESH
2007/06/04
10時過ぎにホテルを出、プチタクシーで駅へ。
10時50分の列車でマラケシュに向かう。
座席24番は真ん中だった。窓側を頼んだのに、、、
がっかりしていても仕方がないので、本を読む。
この本、旅に出るといつも読んでいる。
内容は全て暗記しているけど、それでも読みたいのだ。

フェズ→メクネス→ラバト、カサブランカに近づくと、海が見えて来た。
様々な人が乗ったり降りたり。。。
ラバトから乗って来たフランス人と思われる夫婦は
「オーヴォーア」と言って降りて行った。
カサブランカでコンパートメントは総入れ替え。
モロッコ人のおじいさん、モロッコ人の20代半ばと見える男性。
フランス人の男性。モロッコ人の姉弟。
黒い肌をしたこの姉弟、お姉さんはとても美しく弟はとてもハンサムだった。
お姉さんに「写真を撮らせてもらってもいい?」と聞くと
照れながら笑顔を作ってくれた。
モロッコ人のおじいさんは礼拝を欠かさなかった。車中、何度も。
このおじいさん、モロッコ人の若者に何か良いお話をしていたらしく、
みんな真剣に聞き入っていた。

カサブランカを出、しばらくすると真っ平らな大地が続いた。
遥か遠くがかすんで見える。砂なのか煙なのか。。
時刻は3時45分。あと2時間半でマラケシュに着く。

Mechra Bebabouを過ぎた辺りから、大地が茶褐色に変わり始めた。
サボテンも目立ち、砂漠に一歩近づいたのかも。。
乾いた大地は砂と石しか見えない。それでも羊達は草を探し、食べていた。

18時40分マラケシュに到着。
6月9日カサブラカ行きの切符を買い、タクシーを拾おうと試みるが
なかなか止まってくれない。
やっと拾えたタクシーはメーターが下りてなく、
ホテルの名前と住所の書かれた紙を見せると30dhと言われた。
相場は10dhくらいなのに。
何だか騙されている気持ちで、何処に連れて行かれるのか不安だった。
「あの辺りだよ」と言われ、タクシーを止められた。
降りようとすると、すかさず少年が寄って来て、
ホテルまで連れてってあげると言う。
あまりに怖すぎるので、近くに居た夫婦に地図を見せて場所を聞いた。
フナ広場に出、そこから石畳の狭い路地を入り、 しばらく行くとホテルはあった。
あーーひと安心。

チェックインを済ませ部屋に案内されると、その可愛さに胸が弾んだ。
ちゃんとコンセントもあるし、このホテルで、
マラケシュでイイ思い出ができるとイイ。
ホテルの屋上にあるレストランで、ケフタ(牛挽肉)のタジンを注文した。
ミートボールの煮込みの様なもの。美味しかった。

部屋に戻り、シャワーを浴びた。
シャワールームは扉がなく、トイレの下まで水浸しになってしまった。
夜の気温35度。恐ろしい熱さに、一度は閉めた窓をまた開けて寝た。
外からフナ広場の賑やかな音が聞こえる。。。
すぐ眠りについたものの、2時間おきに起きた。
気温はぐんぐん下がり、夜中には寒くなり、窓を閉めた。
MARRAKESH
2007/06/05
8時に朝食。オレンジジュースとコーヒーとモロッコパンケーキ。
スズメがご飯をちょうだいとねだりに来た。かわいい。。

のろのろと準備をして、10時過ぎにホテルを出た。
フナ広場は観光客と、それに群がるモロッコ人でいっぱいだった。
さらっと新スークを見て、バスで新市街―駅に向かった。
昨日購入した切符の時刻を変えてもらうのだ。
日時と「窓側をお願いします」と書いた紙を渡すと駅員さんは笑っていた。
「フランス語もアラビア語も喋れないのに一人で来たの?」と言われた。
どんなに困ろうと、どんなに寂しかろうと、私は一人で来たかったのだ。

新市街のハッサン5世通りにあるカフェーネゴシアンで
オレンジジュースを飲んだ。
昼食はカフェの側のベトナム料理というか中華料理と言うかアジア料理の店で、
スウィートコーンとエビのスープ、炒飯を食べた。
久しぶりのアジア料理にお腹が大喜びしていた。
旧市街と同じ都市とは思えない落ち着いた雰囲気の中で
穏やかな時を過ごした。

新市街から旧市街へ歩いて向かう。
城壁の門をくぐり、モロッコの職人達が実演販売している伝統工芸センターへ。

バブーシュカ、革細工、銅細工、織物、カーペット、その他諸々
様々な工房が軒を連ねている。
革細工の工房に入った。職人のおじさんが
お財布ポシェットを作り始める所だった。
革の上に型紙を乗せ、先の細いカッターの用な物で印を付け
はさみで切っていた。
「これがこーなって、こうなるんだよ」とミシン縫い前の物と出来上がりの物を見せてくれた。
工房に置いてあった足踏みミシンと、職人達がゴムのりを塗る姿を見て
胸が熱くなった。
私は物作りが本当に好きなのだと、今ある自分の仕事を大切にしようと思った。
MARRAKESH
2007/06/06
7時半に起きて8時に朝食。
絵日記の続きを描き、部屋を出たのは12時近かった。
部屋の外で掃除をしてくれる女性が待っていた。
ごめんなさい。明日はもっと早く出ます。

スークに向かう。
スマリン門を通り、中へ入ると、アーケードの両側にはありとあらゆる、、
数えきれない程多くの店が軒を連ねていた。
一軒の店で、いつも履いているのと同じスタイルのバブーシュカを発見。
80dhと言われたが買う時には50dhになった。向うから値下げしてくれた。
「50dhだったら嬉しいでしょ。君が嬉しければ僕も嬉しいから」高いなぁと思ってがっかりした顔をしていたら言われた。
だったら最初から普通の値段を言えばいいのに。

ラバクマディ広場に出、カフェエピスへ。
欧米人でいっぱいのこの店は、ちょっぴりおしゃれなヨーロピアンスタイルのカフェで、
スタッフの女の子はジーンズを履きキャップを被り、
イスラムとはかけ離れたスタイルで元気に働いていた。



スークを抜け、マラケシュ博物館へ。
19世紀後半に宮殿として作られたこの建物は
美しい中庭を取り囲むモザイク模様と、
細かい手彫りの装飾が施してある回廊に、陶器、織物
銀食器などが展示されている。
所々に配置されたソファーは座り心地がよく、すっかり長居してしまった。

15時過ぎにホテルに戻り、早い夕食を取って日記をPCに打ち込んだ。
タンジェやフェズでの出来事が、数日前なのに昔の事に思え、懐かしくなった。
慣れない気候や食事に身体を壊しながらも、よく一人でここまで来たんだと、、
「それだけでもよかったなぁ」と思った。
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